原理と特徴:
電子線マイクロアナライザー(Electron Probe Microanalyzer; EPMA)とは、プローブ径を数マイクロメートル以下に絞った電子ビームを固体試料の表面に照射して、発生した特性X線の波長と強度とを測定することにより、電子ビームが照射されている微小領域の元素分析を非破壊で行う装置である.さらに、電界放出型(Field Emission; FE)の電子銃を搭載したFE-EPMAでは、サブマイクロメートルの領域の測定を可能にしている.
本装置には、計10個の分光結晶を5チャンネルに設置しており、多種類の元素を高精度かつ迅速に分析することが可能である.さらに、反射・透過照明装置、二次電子検出器・反射電子検出器、エネルギー分散型X線分析装置(EDS)、パンクロ(3色フィルターが別に装着可能)型のカソードルミネッセンス検出器を設置しており、最適な分析位置を効率的かつ効果的に探すことができる.また、分光型のカソードルミネッセンス測定システムも備えている.