研究グループ、指導教員・研究室の決定

Q.大学院受験のときにグループは決まるのでしょうか?

受験時に小論文の解答用紙に希望グループを書いてもらいます.複数のグループの希望を書くことも可能です。口述試験はグループごとに行われます。口述試験対象者には小論文の内容と受験者の希望を検討して、口述試験を受けるグループを決定・指示しますが、2つ以上のグループの口述試験を受ける受験者もいます。合格発表でも、複数のグループから合格を受けることがあります。その後、個別に教員に会って、指導教員を決定することになります。

 

Q.大学院受験の前に指導教員を決める必要はあるのでしょうか?

ありません。合格後に教員と面接して絞りこむことができます。しかし、自分がどんな分野に興味をもっているかはよく考えて、できれば、その分野について、少なくとも本を何冊か読んで勉強して下さい。様々なホームページも情報源になるでしょう。少なくとも入試の段階で、グループを選ぶ必要はあります。

 

Q.大学院生が多い研究室と少ない研究室がありますが、やはり多い研究室の方が良いのでしょうか?

分野の先端性や活動度とは関係ありません.大学院生が後輩を勧誘することで、院生が集まる傾向があるようです。しかし、大学院はサークルではありません.研究室の雰囲気ではなくて、自分がどの分野を行いたいか、よく考えて選んで欲しいと思います。大学院生よりも教員と直接話をして自分の道を選んで下さい。分野によっては、複数の教員でセミナーを行うことで、個々の研究室の院生が少なくても充実した教育を行っているところは多数あります。

 

Q.地震研究所や大気海洋研究所の教員の所属しているグループが1つでないのはなぜですか?

研究所はそれぞれの目的のために作られています.そのため専攻の分類と一致しません.例えば、大気海洋研究所では、大気海洋科学グループに属する教員のほかに、海洋底固体物理のように固体地球科学グループに属す教員、海洋地質を研究していて地球生命圏科学グループに属す教員、さらには海洋地球化学では地球惑星システム科学グループに所属する教員がいます.地震研究所でも、固体地球科学グループ、地球惑星システム科学グループに所属する教員がいます。また、地震研究所や宇宙科学研究所には工学分野の研究者、大気海洋研究所には生物学の研究者もいます。異なる分野の人たちと接することができるのも魅力かも知れません。

 

Q.興味を持っている分野の教員が、地球惑星科学専攻の異なるグループにいるようです。この場合、どちらかのグループに決める必要があるのでしょうか?

口述試験では、二つのグループの面接を受けることができます。面接した二つのグループの両方に合格する場合もあります。その後それぞれのグループに所属する教員と面談して、グループと指導教員を絞り込むことになります。この絞り込みには、2ヶ月以上の時間をかけることができます。

 

Q.私は海に関する研究を行いたいと思っているのですが、どのグループに行けば良いでしょうか?

「海」といっても様々な分野があります。地球惑星科学専攻では、流体としての海洋は大気海洋科学グループで、海洋底の科学は固体科学グループや地球生命圏のグループで、海洋の化学的側面は、地球惑星システム科学のグループで研究を行っています。

 

Q.火山に興味があるのですが、地球惑星科学専攻では、どこのグループでどんな研究ができますか?

火山に関しては、地震研究所に火山関連のセンターがあり、ここに火山を研究している教員が集まっています.地震や電磁気を使って火山を観測する研究、火山を構成するマグマの岩石学的な研究、火山噴火の機構の研究を行っています。火山研究では、東京大学は世界的にみても中心地の1つです。その他に、理学系にも火山岩石学や火山化学を研究している教員がいます。グループとしては、固体地球科学や地球惑星システム科学になります。さらに、惑星の火山の研究を行っている教員も宇宙惑星科学や地球惑星システム科学にいます。

 

Q.子供のころから南極や北極に興味があります。東大の大学院で、研究はできますか?

宇宙惑星科学グループでは昔からオーロラの観測などで、北極・南極に行く研究者が多く、現在でも希望すればそのような研究は可能です。日本では南極観測は国立極地研究所で行われています。東大の地球惑星科学専攻は国立極地研究所と、講義の相互互換制度を行っていますので、極地研究所で講義を聴くことも可能です。 その他、大気海洋科学や固体地球科学でも、南極に関わる研究を行っています。本専攻の出身者で実際に南極へ観測に行った経験を持つ人も少なからずいますし、現在の専攻所属教員にも南極観測の経験者はいます。変わったところでは、南極氷床に存在する隕石の探査に参加した大学院生もいました。