このウェブで紹介している「太陽の重要課題」についての解明努力は現在も続けられています。 なかでもここ数十年の衛星太陽観測による進歩はめざましく、 OSO衛星群・Skylabにはじまり SMM・ひのとり・ようこうと新しい太陽像をわれわれにもたらしてきました。 現在もSoHO・TRACE・RHESSIが稼働しており、興味深いデータを日々送って来ています。 そして2006年9月に打ちあがった新しい観測衛星「ひので」(Solar-B)があります。これは日本のJAXA宇宙科学研究本部が、アメリカ NASA・イギリスSTFC・ヨーロッパESAほか国際共同で進めている太陽観測衛星ミッションで、可視光望遠鏡・軟X線望遠鏡・紫外線撮像スペクトル計 を搭載しています。なかでも可視光望遠鏡は、宇宙空間からの天文学ミッションとしては Hubble宇宙望遠鏡に続く世界2番目の可視光望遠鏡で、地球大気によるゆらぎのない太陽の姿、特にその磁場のダイナミックな姿を高い空間・時間分解能 で 撮像しています。そして上にあげた数々の「重要課題」に挑んでいます。
「ひので」衛星外観図(NASA提供)