磁場の起源と活動周期

「ようこう」などのX線観測で太陽最外層大気コロナが非常にダイナミックに変動して いる場所であるということがあきらかになりました。これらの活動の源泉が、黒点から 延びる磁力線です。磁力線は、太陽内部の対流層で ひきのばされて強められ、その浮力により表面に浮き出てくると考えられてます。 そしてその浮き出た切り口が黒点として観測されるのです。この黒点の出現には 非常に規則的なふるまいがあって、11年周期で出現頻度が増減する、出現する個所が 高緯度から低緯度へと移り変わる、表面磁場はN極とS極とが対になって出現するが その位置は回転方向とほぼ平行である、北半球で回転方向に対してNSの順で出るときは 南半球ではSNの順であらわれこの規則は次の周期ではひっくり返る、、、など 非常に特徴的です。これらの特徴はどうやら太陽内部での磁場生成機構 (ダイナモ機構とよばれる)に関係しているらしいのですが、 それらをすべて首尾一貫して説明するのに成功した理論はまだありません。

 

1991年11月から1995年末までの、X線でみた太陽像

1991年11月から1995年末までの、X線でみた太陽像
(ようこう軟X線望遠鏡により撮影:宇宙研提供)

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