オーロラ

極域の緯度の高い場所で天空に輝く「オーロラ」を見ることが出来ます。ローマ神話 のあけぼのの女神の名前から取られたこの超高層大気の現象は、17世紀頃から知ら れているにもかかわらず未だ十分に解き明かされていない現象です。オーロラは、磁 気圏から地球の磁力線にに沿って振り込んでくる高速の電子が、高度100kmから 300km程度で大気(酸素原子や窒素原子)と衝突して発光する現象です。オーロ ラを見てみると、時間的にも空間的にもダイナミックに変動しており、約10分から 1時間ぐらい続きますが、そのエネルギーはマグニチュード7クラスの地震10個分 に相当します。オーロラ高エネルギー電子の起源は、磁気圏プラズマシートにあると 考えられており、磁気嵐にともなって磁気リコネクションなどのメカニズムによって プラズマシートの磁場のエネルギー開放と密接に関連していることが分かっていま す。また地球の極域に振り込む際に、高度1000km程度のところでも更に加速さ れて上層大気と衝突することが分かっています。

地球のオーロラの魚眼レンズによる撮影

木星のオーロラ(HSTで観測:STScI提供)。左下の図には 北極に2重リングのオーロラが見える。 イオ衛星をつらぬく木星磁力線の 足元で光るオーロラ(外側)と、その高緯度でリング上に光るオーロラと(内側)が 同時にみえている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

土星のオーロラ(HSTで観測:STScI提供)。オーロラが、地球以外の惑星--木星・土星など磁気圏をもつ天体での普遍的現象であることがわかる。

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