4年生演習:水野尚人

 

テーマ:体積震源のモーメントテンソル表現の理解

 

氏名:水野 尚人(2012年度進学)

 

担当教員:市原 美恵・亀 伸樹

 

【内容】
 火山のマグマが膨張すると地震が起こります。このように体積変化による地震の震源のことを体積震源と呼びます。この演習では震源の形によって震源を表すモーメントテンソルがどのように変化するかを調べました。実際に観測された体積震源のモーメントテンソルを説明するためによく使われる手法では、簡単にモーメントテンソルが求まる球・円柱・クラック(平面状の亀裂)を足し合わせせていますが、内部の圧力のつりあいを考えていないという問題があります。今回、楕円体形状の震源を考えることでひとつの震源で様々なモーメントテンソルを説明できることを示しました。この方法を用いると内部の圧力が物理的に正しい説明ができるようになります。

 

【感想】
 この演習では地震物理の教科書を読み進めた後、教科書の内容についての議論を行いそこから発展させて震源の形の影響を調べました。教科書に書かれていることをさらに深く考えることで、物理的な意味を明らかにしていく経験ができました。複雑な説明を使うことなく、シンプルな発想でモーメントテンソルを説明することができることが印象的でした。

 

図1:横軸に形状、縦軸にモーメントテンソルをとり、形を変化させるとどのようにモーメントテンソルが変化するかを表しました。

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