4年生演習:増田陽洋

 

テーマ:アフリカ南部の気候変動予測

 

氏名:増田 陽洋(2010年度進学)

 

担当教員:山形 俊男・東塚 知己

 

【内容】
 エルニーニョ現象やダイポールモード現象などの気候変動現象は、世界各地に異常気象をもたらします。例えば、異常気象に対して極めて脆弱なアフリカ南部では、エルニーニョや負の亜熱帯ダイポールモード現象が発生した年に干ばつ、ラニーニャや正の亜熱帯ダイポールモード現象が発生した年に豪雨になる傾向にあります。したがって、その予測に成功すれば、影響を軽減することが可能となります。本演習では、高解像度大気海洋結合モデルによる過去の季節予報の結果の解析を行い、アフリカ南部の降水の予測精度を調べると同時に、異常気象の原因を探りました。

 

【感想】
 南アフリカにはあまりなじみがなく、風速場や海面水温場の様子が北半球とは異なってくるので、戸惑う場面もありましたが指導教員のアドバイスのもと、データを見たい形に計算して、海面気圧場や海面水温場の様子を図にしていく作業は南アフリカの気候になじみがないだけにかえってわくわくする作業になりました。また、まだまだ知らない力学機構や現象が多いため、できた図を眺めて解釈していく作業も論文を読みつつのものになりましたが、筋道が見えたときの気持ちよさは得も言われぬものがありました。モデルの出力データの解析やその観測との比較から予測精度の向上のために重要なファクターを見出すことは、そのまま人間生活に貢献できることなので、身近なという意味でも地球物理の魅力を感じることができました。

 

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