４年生演習：卜部佑介
テーマ: インドネシア海における鉛直混合過程
氏名： 卜部 佑介 （２００７年度進学）
担当教員：升本 順夫
【内容】
インドネシア多島海域は活発な大気海洋相互作用を通じて地球上の気候変動に大きく影響を与えていますが、同時に強い海水の混合過程により、水塊特性が大きく変化する海域としても知られています。この混合過程の大きさを、海洋大循環モデルの結果と単純化したモデルを用いて評価します。
【感想】
インドネシア海における現実的な水塊特性(主に塩分濃度の分布)を再現するための鉛直拡散係数の大きさについて、太平洋からインド洋に向かって流れる海流(インドネシア通過流)の単純化二次元モデルを用いて調べました。最初は海洋大循環モデルの出力結果を見るところから始まり、現実と異なる部分とその原因を推測した上で必要なプロセスを取り出す形でモデルを構築しました。極めて簡単な方程式でもモデルとして動かすのは意外に手間がかかり、更に物理的な意味を見失わないようによく考えてモデルを使う必要があることも実感しました。一連のストーリーが繋がった形で研究発表ができた時には大きな達成感があり、研究の面白さを垣間みることができました。
