メンバー紹介: 小暮 敏博
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所属:地球惑星科学専攻 地球生命圏科学講座 |
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専門分野:鉱物学・物質科学・ 電子顕微鏡 |
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電話番号:(03)5841-4548 |
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e-mail: |
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建物・部屋番号:理学部1号館C棟5F・540号室 |
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大学院ホームページ |
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個人のホームページ |
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自己紹介 |
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鉱物とは天然に産する無機物質で広大な地球や惑星を構成する最小の単位であり、生物で言えば細胞のような存在と言うことができます。またそのほとんどは結晶、つまり原子やイオンが規則正しく配列した構造を持っています。このような鉱物を研究するのが鉱物学ですが、この研究成果は地球や宇宙における大規模な現象を理解するための基礎となる一方で、社会に役立つような新しい材料を創る物質科学などとも密接に関係しています。私達のここでの研究では、ひとつひとつの原子が識別できるような高分解能の電子顕微鏡や走査プローブ顕微鏡などを駆使して、鉱物の起源やその構造を決定するメカニズムなどを調べています。また最近は生物がつくる鉱物(生体鉱物)に関する研究も進めています。 |
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研究のトピック |
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生物の体は有機質だけで形成されているのではなく,主に無機質でつくられた組織(硬組織)も見られます.身近な例では我々の歯や骨であり,これらには水酸アパタイトという鉱物が多く含まれているのは良く知られていることです.この他にも貝殻,卵の殻,カニの甲羅,耳石などは主に炭酸カルシウムで形成されています.この骨や貝殻は,単に無機的に形成された同じ鉱物とは比較にならないほどの優れた機械的特性を示し,その生命活動を支えています.これは生命の長い進化の歴史の中で獲得されていったものでしょう.
これら硬組織の優れた特性は厳密に制御された無機結晶(生体鉱物)の構造に由来します.それを様々な分析手法で調べると結晶の種類,サイズ,形態,結晶方位等がときとして非常にうまくコントロールされていることがわかります.すでに多くの研究がそのようなコントロールの機構を明らかにしようと試みられましたが,未だにはっきりと説明できないことばかりです.またこのような生体鉱物は,生命が存在できる常温常圧で比較的短時間に形成されることもその特徴のひとつです.この点でも我々が岩石中に見る鉱物とは大きく違います.生物が進化の中で育んできた鉱物の形成機構とは何なのか,これは物質科学的にも地球科学的にも大変興味深い問題です.
おそらく多くの生体鉱物は有機基質上から形成し,またその結晶中には概してかなりの量の生体高分子を含んでいます.よって生体鉱物の形成機構にはこれらの生体高分子が何らかの関与をしていることが予想されます.炭酸カルシウムの多形,形態,結晶方位等がどのように生体高分子等で制御可能なのか,我々はまずこのような基本的な問題が明らかにする研究を続けています.またこのような研究は様々な学問分野の境界領域にあり,東京大学大学院農学系研究科等と共同で研究を進めています(詳細は研究室のホームページをご覧ください)。 |
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学生さんへ一言 |
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研究とは非常に面白いものですが、決して安易なものではありません。長い人間の歴史の中で初めてのことを見つけようというのですから、それなりの知識のバックグラウンドと、努力が必要です。最近は装置やコンピュータの進歩で、驚くほど簡単に最先端の実験結果が出てくることもありますが、その結果をもとに優れた研究ができるかどうかは、結局は研究者自身の能力に依存します。学生の皆さんには、日頃からの主体的な学習態度を忘れずに、その能力を磨いてもらえたらと思います。 |
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