2012年度 城ケ島巡検

 

地形地質調査法および実習(2012/6/1~3)

 

 地形地質調査法および実習の一環として6/1~3の3日間、三浦半島城ケ島で野外調査が行われました。夏学期の山場であり、参加者の多くにとって初めての本格的な野外調査でしたが、とても内容の濃い3日間になりました。

※調査場所と宿舎の位置

 

1日目

 電車とバスを乗り継ぎ、お昼頃に城ケ島へ到着。城ケ島の西部では隆起した海食台の上を観察する事が出来ます。北西部から南西部にかけて、岩相を観察しながら移動していきました。断層や生痕化石、火炎構造なども発見しながら、1日目のフィールドワークは終了、油壺にある研修所に向かいます。近くのホテルの露天風呂で1日の疲れをいやしつつ、ミーティングでは各地点での地層の様子を整理しました。

※城ケ島北西部、灘ヶ崎にて

 

2日目

 前半は場所を変え、毘沙門湾の西岸へ。潮が引いているタイミングを狙って海食台(ベンチ)の測量を行います。ここでは大正地震や元禄地震によって隆起したベンチを観察する事が出来ました。本郷キャンパスで測量をした経験が活きたのか、比較的スムーズに終了。

 後半は城ケ島へUターン。南西部で柱状図を作成します。断層によってずれた地層を細粒の凝灰岩などを手掛かりにつなげていきました。次に、褶曲のデータ収集を行いました。各地点の走向傾斜を分担して測定していき、2日目のフィールドワークも終了。露天風呂でエネルギーを再補充させつつ、夜のミーティングでは観察記録の整理とデータ共有を行います。お酒も入り、大いに盛り上がりました。

※城ケ島南西部の褶曲

 

3日目

 最後は城ケ島の北西から南西にかけて小断層のデータを集めて行きました。とにかく断層条線を見つけようと感覚を研ぎ澄まします。先生たちに急きたてられつつ無事に3日目の調査も終了。

※観察された断層の例

 

 野外調査に不慣れな点も多く難航しましたが、多くのことを経験できた3日間だと感じつつ一同、帰路につきます。(まだこの時は、ここから1カ月余りさらに密度の濃い日々になるとは思ってもいなかったのですが...)

 

(地球惑星環境学科3年 菊池亮佑)

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